アトリエ・エビスグループの会員の皆さま、毎年サムホール展へご出品、またチャリティーにご賛同いただき誠にありがとうございます。
毎年東北の被災地を訪問しておりますが、今年も寄付先を訪問致しましたので以下ご報告させて頂きます。
◆こころスマイルプロジェクト
↑代表の志村知穂さんと。広い視野を持って見つめ続ける、エネルギッシュな方です!
今回新たな寄付先となる「こころスマイル」。石巻平野の西端に位置する丘の上にコンテナハウスと自作の遊具のある広場からなる施設に、アトリエにあるアクリル絵具やスケッチブックをお土産に持って行きました。
代表の志村知穂さんは震災時仙台在住。ご自分で会社をやっておられましたが、石巻に親戚が多かった関係で、震災後は学校給食の炊き出し等々救援に奔走されたとの事です。その後会社をたたみ、公的支援の枠からこぼれてしまったり、ケアが行き届かず心に深く傷を負った子供たちやその親の心のケアを続けておられます。当初はご自分の私財をつぎ込んでいましたが、今では複数の団体からの私的支援に支えられています。
桜並木ネットワークさんが植えた桜と自作の遊具、後ろがコンテナハウス。
ここの特徴は、アートセラピーをケアの手段の一つにしている事です。子供や親が、または一緒に自由に絵を描く事で言葉では表せない気持ちを吐き出して心の整理がつく事が多々あるとの事でした。
↑アートセラピーで描かれた絵、いろいろな心の表出になっています。
被災当時幼かった子供達も中学、高校へ進み心配は縮小するかのようにみえますが、むしろ時を経て深く傷ついていく子もいます。そういう子供たちにとって、「こころスマイル」はずっと第2の家として、運営されていくよう支援していきたいと思っています。
↑日和見公園からの眺め。2011年に訪問した時とあまり変化がありません。
◆桜並木ネットワーク 甫嶺地区桜植樹
甫嶺(ほれい)駅は大船渡から海岸線を北上する南リアス線の4つ目にあたる無人駅です。太平洋に向かって開いている越喜来(おきらい)湾の中にあり、例にもれず大きな津波に襲われました。リアス線は大きな被害を受けましたが、村を守った駅と海岸の間の田圃はすっかり土砂に覆われ、今では海岸線に大きな堤防も建設されたので使われなくなってしまいました。その土地を花で埋め尽くして沿線を花いっぱいにする運動が立ち上がり、今回はその一環として桜並木ネットワークさんが桜を植えるお手伝いをし、その植樹に参りました。
「アトリエ・エビスサムホール展」からは成木3本、苗木20本を贈りました。村の方々と一緒に植えました。元は田圃だった土地ですが、津波で石がごろごろ層になっていて穴を掘るのは容易ではありませんでした。
↑記念碑の除幕式。中央大船渡市長戸田公明さん。右から2人目桜並木ネットワークの吉武さん、右から3人目甫嶺村自治会長の及川さん。
記念碑の除幕式には大船渡市長さんも駆けつけて下さいました。市長さんは震災前の1月に就任し、まさに復興のために市長になった方で、いろいろな苦労話をお聞きしました。震災から7年が経ち、物の復興はかなり目途が立ったが今後は過疎や若者の流出などとの戦いだとおっしゃっておいででした。
石碑の文言は村の方が考えたとのことで、願いがこもっていました。
その後、村の方のご厚意でおいしいバーベキューをいただきながら、震災当時のお話や復興の状況などをお聞きする事が出来ました。
↑バーベキューで村の方と交流しました。この方は唯一村人たちが全員助かった有名な吉浜(甫嶺の北)のご出身でした。村長さんが絶対海側に家を建てさせなかったそうです。チリ地震津波も経験。その時ほとんど自力の復興だったそうです。今回の震災ではたくさんのボランティアに助けられたんと大変感謝しておられました。
最後になりましたが、遠く離れた東京から少しでも被災地に関わりが持てるのは、地道に活動を続けているさくら並木プロジェクトの吉武さんの努力のおかげです、いつもありがとうございます!
いよいよ4月8日(日)より第11回サムホール展が開催されます!
皆様のお越しをお待ちしております!
(会員の方は4/7 13時~ご観覧頂けます)
2011年以降皆さまからお預かりした寄付金を毎年積み重ね、総額は9,557,625円にも達しております。本当にありがとうございます。